HCR2014展示のご報告

自操式運転補助装置の安全基準

 昨年開催されましたHCR2014では、多くのお客様にフジコンブースまでお越し頂き、心より御礼申し上げます。
 ここでは、HCR2014で私たちがどのような考えを持って出展したか、まとめていきたいと思います。

HCR2014展示

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展示のコンセプト

車種ごとにきちんと設計すること

 フジオートの手動運転装置や左アクセルペダルは、他の車種に移設することはできません。全ての車種ごとに装置を設計しているからです。汎用部品を組み合わせた装置設計も行っておりますが、ドライバーの運転スペースや操作力もしくは万が一の際の安全性など何かを犠牲にしなければ取り付けできないものばかりになってしまいます。
 車に手動運転装置や左アクセルペダルを取り付けるということは、やはり自動車の改造なのだと考えています。であるならば、簡単に移設できるような部品の開発よりも一台一台を完璧に改造することに力を注ぐべきと考え、車種ごとに設計するというのはどういうことか、比較できる展示品を用意致しました。

より魅力ある製品を目指して

 安全性のことばかりを考えて、全然開発を進めていないじゃないか、というお叱りのお言葉も頂戴しております。私たちも今のままで十分とは思っておりません。
 今回は従来の装置を対象としたいくつかの「改良試作品」を作って展示致しました。いつも使っている製品とは少し変わった設計を行っておりますが、使い慣れた方もそうでない方も是非一度見て触れて頂くことで装置の改良につながるご意見が出てくるのではないかと考えました。

新しい試み

 当社の得意分野である「手動運転装置」や「左アクセルペダル」などの自操式運転補助装置以外のものとなると、通常はそのユーザー様お一人のためのカスタマイズ製品となり、他のお客様に紹介できるように開発を進めていませんでした。
 今回は過去にオーダーメイドで製作した製品の中から数点をピックアップし、より汎用的な製品として設計したものを展示致しました。今までのフジオートとはイメージの異なる製品でしたが、たくさんの方に使って頂ける製品設計の難しさが表現できたと思います。

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展示物のご紹介

 全てをお伝えする事は叶いませんが、今回の展示物のご紹介をいたします。
「詳細」ボタンをクリックすると説明が表示されますので、是非ご覧ください。

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特装に対する思い

 当社は福祉車両業界で活動しておりますので「介護式装置」に関するお問い合わせも多くなりました。過去にはそういった改造も得意としていたのですが、現在では「自操式運転補助装置」を中心に研究開発を行っております。そのためノウハウも少なくなり、また法律などに照らし合わせて改造の可否を調べるとお客様が必要とされている重要な機能が法律の壁や車体の構造に阻まれることも多く、ほとんどお断りしておりました。
 しかし、これではお困りになっているお客様を見捨てているに過ぎない、と反省致しました。そこで、過去の経験と自操式で培った経験を合わせて何かできることはないかと考え、特にお問い合わせの多いものを中心に試作を作りました。製品化には程遠いものばかりでしたが、様々なアイデアを表に出すことでいろいろな反応を頂くことができ、非常に良い機会になったと思っています。

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最後に

 当社がHCRに出展する際、従来の製品紹介だけではなく、必ず新しい要素を組み込むことを意識しています。2014年もそうでしたが、挑戦に対する厳しいお言葉やご感想を多数頂戴しております。そして、今回はアルトの懐かしさがブースの一番の目玉になってしまったことは、装置の魅力を十分にお伝えできなかったことを物語っていたのだ、と反省しています。
 2015年は充電期間として、2016年のHCRに出展させて頂く予定です。隔年で同展に出展するのには理由があります。それは、なかったものに挑戦し、今までのものを改良するという一貫したテーマとして持ち続けており、皆様に発表できるまでには1年では足りないからです。
日々新規開発、製品改良は続けております。ご相談・ご提案などございましたら、是非お気軽にお声掛け下さい。

 最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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